あけましておめでとうございます

 


みなさん、お元気でお過ごしでしょうか。 

 本当に大変だった2020年がとうとう終わりましたね。


 当たり前だと思っていたことが当たり前でなくなり、 フランス人がビスをしない、さらにマスクをしていないと罰金という 一年前には到底信じられなかった今です。


 パリのレストラン、カフェは現在もほぼ閉店、テラスでアペロをしたり、カフェで待ち合わせもできない現実。


 私も3月からコンフィヌモン(外出制限)が始まり、 人生で初めてなくらい自宅で過ごし、否が応でも自分と向き合う機会となりました。  


今でもまだこの状況が悪い夢ではないのかな?と思うことがあるのですが、現実なんですよね。 

年末年始は日本に帰国しようと思っていましたが、 2週間の隔離期間は私には時間がもったいなかったので今回は諦めました。 が、チケットをチェックするためにチケットサイトを閲覧した際、 何度も出てくるコロナに関する注意書きの多さに「ふぅ」とため息。 

 

     近くのビュットショーモン公園。自然を見ると癒されます



悲しいかな、世界は今もCOVID-19の脅威で覆われています。 自由に移動できた頃の地球が恋しい。 ウイルスや自然災害に対する人間の無力さも改めて実感したし、 

「縦横無尽に振る舞い、調子にのっていた人間、 今、しっかり現実と向き合い、生き方を改めなさい」と、 大きな宇宙に言われているような気がしました。笑


 こんな状況がほぼ一年も続いているのだから、 いろんな心境の人がいる今です。

去年の立て続けに起きた悲しいニュース数々に、私自身も本当に胸が痛みました。

 そして、私も何度かやっぱり落ち込んでしまったりして、 その時は友人や家族に助けられました。 


そんなふうにみなさんも、人との絆を感じた年でもあったのではないでしょうか。 

人は一人では生きられない、と、やはり改めて実感した年でした。  


私自身でいうと、コンフィヌモンの際に自分自身と向き合い、 ずっと忙しくて時間がなくできなかった刺繍にとことん没頭しました。 それは本当に心から幸せなことでした。 

そして自分のために作ったマスクをインスタにポストしてから、 想像もしていなかった広がりをみせました。


 merciマスク


 皮肉ですが、マスクのおかげでいろんな国の方々にKAORI embroideryを知ってもらう 機会となったのです。

なので、私にとってこのコロナ禍は悪いことばかりではなく、 感謝している部分も大きいのですが、 と、同時に早くマスクを外して、またビズをし合う日常が戻るパリが一刻も早く訪れるよう願っています。


 残念ながら、まだまだマスクが必要な様子ですが、 どうぜマスクをしなくてはいけないのなら、可愛い好きなものをして、 気分をアゲたい。ちょっとでも楽しい日常にする工夫に協力。 

そんな気持ちでこのmerciマスクを作っています。


この マスクの発展とともに、私の刺繍作品への思いもはっきりしてきて、 私は私の刺繍を手にした人たちに、 ワクワク、ウキウキ、ハッピーな気持ちになって欲しい、 それが私のモチベーションだと気づきました。


 全てが手作業なので、かなりの時間がかかってしまい、 それをうまく商品化する方法もコロナ前は思いつきませんでした。

 が、マスクをきっかけに、 私の大好きなチェーンステッチを主とした刺繍のラインで 商品化する方法を見つけました。笑 


それでもやっぱり時間がかかってしまいますが、 そこは手刺繍の良さなので譲れないポイントです。 

なので、これからはチェーンステッチなどのシンプルな刺繍を主としたラインと、 ビーズやパイエットなどをふんだんに使用した、 豪華なオートクチュール刺繍のラインに分けて、 両方のラインでうまく両立していけたらと思っています。 



 新商品のトートバッグ!可愛い♡

 


そして、2020年が終わる直前の12月30日の朝に、 急にお花を加えた来年の干支である牛が頭に浮かび、 どうしても刺繍したくなりました。笑

 私自身、本当に2021年にはどうか平和な世界に戻って欲しいという、 強い希望、大きな期待があり、 先日友人が話していた言葉、「HOPE」が頭に同時に浮かび、 その言葉を一緒に刺繍したいと強く思いました。 



 お花が可愛い。牛の体の白い部分は刺繍糸で、黒は極小ビーズを使用しました



なので、そこからは時間との戦いの始まり。 30日に製作し始めましたが、マスクの納品、トートバッグ販売の準備、 さらに31日はウルトラモッド最後の出勤に追われ、結局完成したのは1月2日。笑



 1月1日の元旦は、見晴らしのいい近くの公園に初日の出というか、 すでに日は登っていましたが、パリの街にご挨拶に行き、 そのあと、日中から少しワインを飲んで新年をお祝い、 そして夕方から牛の刺繍に取りかかったのでした。笑  



  お土産にいただいた丑の置物の中におみくじが入っていました。中吉!笑



久しぶりに大きな刺繍枠を使用して、フックを使用したリュネビル刺繍、 ビーズや何種類かのマテリアルを使用して、素材を選ぶ楽しみ、リュネビルの楽しさを大満喫しました。 やっぱりオートクチュール刺繍は楽しい!! 


このHope牛は、近いうちにちゃんと額に入れてお部屋に飾りたいです。


 とにかく希望に満ちた2021年が始まりました。

 今はまだ状況は変わっていませんが、気持ちはポジティブに、 また自由に移動できる世界に戻る日を楽しみに、今できることをしていけたらと思います。  


心が元気ない時は、おバカな映画やyoutubeを見て気分をアゲていきましょう☆笑 

これが私の大好きな気分転換方法です。


そして、私のマスクやトートバッグが、 みなさんのそんな時の協力アイテムになっていただけたら、とっても嬉しいです♡  


次の更新はいつになるかわかりませんが(笑)、

みなさん、健康一番で、笑顔で、毎日を大切に過ごしていきましょう。


 最後までお読みいただきありがとうございました!


 KAORI      

Kaori KONISHIKAWA

パリを拠点に刺繍家として活動。KAORI embroideryという名前にて、手刺繍のアイテムを自身のオンラインショップ、パリ、日本のセレクトショップにて販売中。パリ2区にある老舗手芸店『ULTRAMOD』にも勤務。活動の様子は主にインスタグラムにて発信。自由なスタイルの刺繍が好き。